絽刺しとは
絽刺しは日本刺繡の一つとして奈良時代から受け継がれている伝統工芸です。
絽刺し専用の絹織りの三本絽の間に絹の色糸を垂直に刺し埋めていく技法です。布に刺繡することから、クロスステッチにも似ていますが、布目の細かさや刺し方はフランス刺繡プチポワンにも似ています。
奈良の東大寺建立の際に絽刺しの仏像用の敷物が献納され、その一部が同寺に残されていると伝えられていることから1200年の歴史があると言われています。
別名『公家絽刺し』とも言われ、平安時代には貴族の子女の手遊び(てすさび)として、江戸時代には大奥や武家の女性たちに親しまれ、大変人気がありました。
貴族の間で親しまれていた絽刺しが明治時代になってからは、一般の婦人の間で流行
しました。海軍の将兵たちの間でもがま口や財布を刺していたと言われています。
大正時代にはお洒落な男性の間でも流行り、財布や煙草入れに仕立てたり、芥川龍之介の小説にも絽刺しを刺す姿や男性の襟飾等に使われています。女性の婚礼支度として絽刺しの着物や帯が作られ、特別なものとされてきました。
明治中頃までは麻の葉や紗綾形などの模様が刺されていましたが大正・昭和になってからは華やかな絵柄模様が好まれるようになりました。
一つ一つの小さな縫い目が集まって、七宝や亀甲、市松、鱗柄など伝統紋様を描いたり、洋風なものやご自分の好きな絵柄を刺すことが出来ることも魅力です。
平安貴族から大奥も夢中になった美しい日本の刺繡『絽刺し(絽ざし)』
伝統を大切にしながら、新しい作品を創り次の世代に伝えていきたいと思います。
Rozashi
ROZASHI is a traditional culture of Japan that has a history of 1200 years, since the Tenpyo period. An old ROZASHI can be seen in one of the cloth displayed at the famous temple, Todaiji in Nara.
ROZASHI was a popular handicraft hobby among the nobles of Heian period and ladies in the inner palace.
After Meiji period a lot of new designs and techniques were developed.
One of the silk kimono fabric called RO is placed in a wooden frame and special silk threads are embroidered vertically often expressing traditional designs such as SHIPPO-GARA, SEIKAIHA-GARA, SAYAGATA, KIKKO-GARA You can make an original ROZASHI design in a frame for display or you can make unique items by placing them on obi, kimono, bags, and accessories.
Our aim is to appreciate and preserve the ROZASHI tradition at the same time as develop new ROZASHI that is matched to our present life style.
絽刺しとは
絽刺しは、天平時代より1200年続いている伝統文化の一つです。
東大寺の敷物には絽刺しが今も残されているそうです。
平安の貴族から徳川の大奥まで大変人気の手工芸でした。
明治より後はとくに新しい意匠や技術がとり入れられてきました。
絽刺しは 絽布を木枠に張り必ず垂直に糸を刺します。
七宝柄、青海波柄、紗綾形、亀甲柄等、日本の伝統的な柄を刺すこともできます。
ご自分のお好きな絵を絽刺しの額にしたり、 帯や着物、バッグ、アクセサリーを作ることもできます。
伝統を大切にしながら、現代にあった絽刺しを創りたいと願っております。